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■山陰の元気印!企業 Vol.0002
tm-21.comの新企画「山陰の元気印!企業」、今回は山陰インターネットの草分け的存在でネット伝道師(笑)と言っても決して過言ではない素晴らしいネット企業を紹介します。
ジャプロ(JAPRO)は、平成7年、阪神大震災で被災した幸形氏が出身地の岸本町に帰郷し起業したもの。
当時、当地でのネットはまったくの創生期、色々苦労もあったと聞くが、その間の普及努力と優れたデザイン力、プログラム開発力から鳥取県自治体HPや商工会議所HPのをはじめ、国内外大手企業のHP制作実績も多い。特に行政HPの納入では、その技術ノウハウは高く評価されている。
幸形ノブユキ社長 ■有限会社ジャプロ
本 社  〒689-4105 鳥取県西伯郡岸本町久古1484-1
設 立  平成13年4月
資本金  300万円
代表者  幸形信之(昭和38年生)
売上高  平成13年度   1億円(見込)
従業員  鳥取8名・大阪2名(アルバイト含む)
事業内容 ホームページ自動生成システム 開発・販売
     インターネット関連事業全般・
     サーバホスティング等
H  P http://www.japro.net/

地方自治体ホームページに強み!!
~地域おこしツール「JAPROサイトメーカー」~

JAPRO事務所前から大山を望む
JAPRO事務所前から大山を望む風景
大山ふもとの畑の中から・・・

有限会社ジャプロ(以下JAPRO)の事務所は国立公園大山(だいせん)のふもと鳥取県岸本町の田園地帯にある。大山を背景にして、地元特産品である白菜やネギ畑の中に突然現れる真っ白なアメリカン住宅はなんとも印象的だ。

こんなのどかな環境の中から、(いや、だからこそ!)地方自治体ホームページの制作方法を革新する技術が生まれたことがとても愉快に思えてならない。

地方自治体サイトや、広域連携サイト等のホームページ自動生成システムとしてJAPROが開発・販売する「JAPRO Site Maker(以下サイトメーカー)」他のソフトウェアは、NTTコミュニケーションズ、NTT西日本をはじめ中央の代理店等と販売契約を交わし全国拡販へと躍進しつつある。

また既に地元での導入実績は多く、鳥取県西部の主な市町村をはじめ、鳥取県中部3町・東部4町、さらには広島県内の12市町村等、役場、商工会議所、商工会が、当システムを占有利用もしくは広域連携という形で利用している。(2001年12月現在)

地域おこしツール・意識改革ツールの開発。

サイトメーカーとは、一言でいえば、文字入力ができる程度の知識があれば簡単にホームページを作成・変更できる「ホームページ自動生成」プログラムだ。しかし、この中には、幸形社長が長年セールスプロモーション関係のコンセプトワーカーとして、また、地域おこしのボランティアワークを経験する中で育んできたノウハウと愛情がたっぷりと詰まっている。

サイトメーカーは短期間に開発されたものではなく、複数の自治体に納品していく中で、地域住民の意見、ページ来訪者の意見、役場担当者の意見などをバランスよく聞き分け、その上にJAPRO独自のノウハウとコンセプトを盛り込むという試行錯誤を繰り返し4年の歳月をかけて現在のバージョン(Ver4.0)まで進化している。その成熟したトータルバランスの良さが、また新しい地方自治体に受け入れられるという好循環を生んでいる。

また、サイトメーカーが地方自治体に及ぼす役割として注目したいのは、単なるホームページ更新の合理化ツールというだけではなく、「地域おこしツール」あるいは「意識改革ツール」という地域活性化の一翼を担っているという点である。

誰でも、何処でも、簡単に。

JAPROでは、行政ホームページの制作・更新方法の進化を次の3段階にわけて説明している。「第1段階・外部制作会社へページ更新を外注している段階」、「第2段階・行政内部の少数スタッフが更新作業に精通・従事している段階」までを現状の段階とし、JAPROサイトメーカーの導入により「第3段階・情報を持っている全職員(社員)が、担当する各セクションごとに分散して、ページ更新を適材適所で行う」ことにより芽生える、意識改革の段階としている。この段階では、行政全体の取組として機能するとともに、各担当者レベルへも情報発信の責任と楽しさが拡がる。

第3段階でいう「全職員(社員)」による更新を実現するためには、「誰でも」「簡単に」ページ生成・更新できなければならず、そのための工夫が多く組み込まれている。またサイトメーカーの販売にあたっては、今まで一般的であったアカウント数(プログラムを利用できるPC数)による課金方式とはせず、必要に応じて多数のアカウントを自由に発行できる仕様とした。これは販売形態からも「誰でも」更新できるようにというコンセプトの一貫である。

サイトメーカーのもう一つの大きな特徴として、「Webプログラム」とJAPROが呼んでいるプログラムの配給方式がある。これは今までの一般的なプログラムのように、各PCごとに専用のソフトウェアをインストールするのではなく、インターネットに接続されたパソコンにブラウザと呼ばれるホームページ閲覧ソフト(通常のPCならば購入時にインストール済み)があれば「何処からでも」更新作業が行えるというプログラムの配給方法である。つまりプログラム自体もサーバ側に用意されているというイメージだ。(実際には複数のCGIなどの組み合わせによって実現されている。)これら複数の総合的な効果によって、役場内(社内)からの更新のみならず、例えば、公民館や図書館、あるいは学校など、場所を選ばず、インターネット接続されていれば何処からでも手軽にページ更新できる。また、一般住民へ情報更新を部分的に委任することも手軽にでき、まさに官民一体となっての情報発信も可能となっている。

広域連携ツールの開発(各市町村ばらばらのHPを一元化)

サイトメーカーのほかにもJAPROでは、バラバラに発信されている地域情報ページの新着情報ほかをカテゴリーごとにまとめて一覧表示する「ポータルメーカー」や、複数のカレンダー情報を集約表示する「ポータルカレンダー」など広域連携のためのプログラムを多く開発している。注目したいのは、これらは行政側から発注されて開発したものではなく、JAPROからの提案として独自に取り組んで、逆に行政側に提案し続けているという点である。

この点について幸形社長は「観光客の立場、住民の立場、ページ来訪者の立場から見れば当たり前のことなんです。」と語る。続けて「JAPROの面白さはそういう提案を次々としつづけるところにあり、そうでなければJAPROでは無くなる。」と、技術開発と地域貢献に傾ける熱意が伝わってくる。

今後の活動について

(幸形社長 談)今後の活動ということでは、様々な新規プロジェクトが進行中なんですが、それ以前にJAPROブランドとしての心構えということで、「品質のJAPRO」から「サービスのJAPROへ」という方向を打ち出しています。幸いなことに私たちの仕事ぶりは「品質・信頼」と言う点では皆さまにある程度評価されてきたと自負しています。それは、今までは目の届く範囲内でお仕事をさせて頂いていたからケアしやすかったとも言えます。これからは全国視野での「品質」と「信頼」を追及していかなければならず、それらを一歩前向きに、こちらから築き上げていきたいという想いから「サービス」という言葉に置き換えました。品質と信頼という基本姿勢は同じですが、より、ソフト的に発想しようよ、という自己啓発でもあると考えています。

最後に・・・JAPROというよりは、スタッフを含めた僕たちみんなの統一した想いとしてですが、毎日「幸せな人生だな」と感じたいし、人生は、その積み重ねでありたいと思っています。このような素晴らしい大自然の中に生まれた喜び、生きていける喜びを感じながら、この大地の上でしっかりとした「食いぶち」としてIT技術の利用方法の提案だとか、実際の技術開発に取り組んでいきたいと考えています。

実際の目標としては、来年の春、会社の庭に大きなデッキをみんなで作って、美味しいコーヒーでも飲みたいと考えています。(笑) 

2001年12月取材

■過去ログ(これまで掲載してきた記事です)
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