（株）コーユー

コーユーは住宅リフォームにも力を入れており、これまで台所やトイレ、お風呂など水周りを中心に改修を手掛けてきました。さらに今秋からは、先進の技術を駆使して開発された「ガラスコート剤」と「セルフクリーニングコート剤」の施行店としてエコリフォーム事業を立ち上げ、紫外線対策や省エネ対策、シックハウス対策など時代のニーズに合ったリフォーム事業も展開しています。

外線・赤外線カットガラスコート剤の性能

「ガラスコート剤」はアルコール系主成分の溶剤で、窓ガラスに塗布しても見た目はほとんど変わらず、明るさもそのまま。有害な紫外線と赤外線を大幅にカットするため、肌に優しく、大切な調度品や家具、カーテンなどの日焼けも防げます。

「新聞紙の上で試してみたが、その違いは一目瞭然」と田原裕司社長。また、内部からの紫外線を外に出さないため、光に反応して集まる虫の飛来も軽減できるといいます。

作業工程は、専用洗剤でガラス面を洗浄した後、コート剤を塗布。１時間で乾燥。耐久性に優れ、薬剤の人体への影響もありません。

省エネ効果も高く、実験によると電力削減率は６・０％～１０・０％。地球温暖化によるさまざまな影響が懸念される中、「都会地では保育園や学校、病院などで紫外線対策として施行が相次ぐ。省エネの観点からもホテルや旅館、企業事務所、鉄道などで施行が増えています」と田原社長。

「セルフクリーニングコート剤」は光・酸素触媒の帯電防止防汚コーティング剤。外壁やガラスに汚れを寄せつけず、着いても汚れを分解するため雨や流水で汚れが落ち、洗剤が不要。結露を抑制し、抗菌・消臭・防カビ効果もあるといいます。

「リビングは紫外線・省エネ対策、お風呂は結露対策というように、それぞれのニーズに対応できます。島根ではまだ意識は低いが、情報を提供し、環境に配慮したエコリフォームを広めていきたい」と田原社長は話しています。

島根県内で昨年１年間に５０人が転倒によって死亡。全国では３５００人。雨や水濡れによるスリップ転倒事故は後を絶ちません。お店の入り口やロビー、浴室、階段…ヒヤッとした経験は誰にもあるでしょう。高齢者が寝たきりになる原因の２位は転倒による骨折といわれています。

大田市社会福祉事業団「ビラおおだ」の玄関床面にボランティアでスリップアウトを塗布。濡れても滑らないと好評だ

雨や水に濡れた床は危険がいっぱい。転ばぬ先の杖として多方面で利用されているのが強力滑り止め工法「スリップアウト」で、コーユーは山陰で唯一、施行店契約を結んでいます。

「スリップ転倒事故の場合、これまでは個人の不注意という意識があり、大きな事故にならない限り問題が表面化しにくかった。しかし近年、ＰＬ法やハートビル法の施行によって訴訟問題に発展するケースが増えてきています。島根県内ではまだそういった事例を聞いていないが、施設管理上の安全対策は必要不可欠」と田原社長。さらに「企業防衛、セキュリティの側面だけでなく、これからは利用者の立場に立った施行も必要」と滑り止めの必要性を強調しています。

その仕組みは、防滑溶剤を床に塗布して表面に無数の微細な穴を開け、その穴にたまった水の表面張力で、一時的に吸盤のように滑りを抑制するというもの。コップいっぱいに水を入れ、ガラス板を当てて持ち上げると、コップも同時に持ち上がります。その現象が床面でも起こるということ。実際に試してみると、その威力は相当なものです。

標準施行１日。見た目は何ら変わりなく、テープやコーティングではないので剥がれず、３～５年以上効果を持続するといいます。